第1回 学校の教材を正確に身につける
第1回 学校の教材を正確に身につける
英検2級について
英検2級のレベルは、高校卒業程度、大学入試レベルです(日本英語検定協会HPより)。
Readingは、単語、熟語、文法の力を問われる空所補充が20問。
単語力や文章の流れをつかむ力を問われる、長文の空所補充と内容一致の選択が18問。
Writingは、与えられたトピックについて論理的に述べる1問。
Listeningは、店内放送、店員の応対、学生生活、仕事の依頼など社会性のある話題を理解する30問。
Speakingは、社会性の話題についてやりとりをする4問。
高校生の英検対策について
大学進学が目的の学科に進学した高校生は、上記の問題を正解させるために必要な教材をすでに高校で購入しています。
それは、英語の教科書、文法参考書、単語帳、リスニング教材です。
そして、学校ではこれらの教材を用いた授業を受け、これらを範囲とした定期テストを受けています。
ですから、大学進学を目指している高校生は、学校の授業内容と手持ちの教材を正確に身につける努力を精一杯することが、大学合格だけでなく英検2級合格のためには必要です。
大学入試と英検で出題形式や傾向が異なってはいても、出題範囲は同じなのですから、英検2級合格のために新たな教材を購入する必要はありません。
英検の過去問題はHPに掲載されています。リスニングも行えますから、出題形式を知り、時間配分の感覚を養うことが可能です。
英検2級用の対策教材は、手持ちの教材の抜粋で、重複している内容ばかりですから、必要ありません。
対策教材の「頻出」というタイトルは魅力的ではありますが、それらは学校の授業でも強調され、定期テストでも頻出の内容です。
大学進学を目指す高校生にとっては、新たにわざわざ購入しなくても、日々の授業で必ず説明を受け、解いている問題です。
さらに、学校の教材を正確に身につけることは、「英検の頻出」だけに偏らず、頻出以外の豊富な知識習得につながり、大学合格への第一歩となるのです。
実際、私がこれまでに指導してきた2級を難なく合格した高校生たちは、過去問題で時間配分とライティングの練習をした以外、特別な教材を利用していません。
高校入学以来、地道に学校の課題に取り組み、知識を正確に身につけて、定期テストで優秀な結果を出し続け、その積み重ねの末に2級に必要な力がつき、合格しました。
当然、校外模試の英語の成績は優秀で、センター入試、共通テストも正答率8割以上でした。
高校生はそれが可能な環境に身を置いているので、本来そうであるべきだと思います。
学門の指導方針の一つは、「学校の授業を大切にする」で、英検指導においてもこの大切さを説いています。