第5回 日本語で論理的に書く練習をする

第5回 日本語で論理的に書く練習をする

Writingのスコアアップは合格を近づけます

英検2級のレベルは、高校卒業程度、大学入試レベルです(日本英語検定協会HPより)。

ですから、Writingの問題文を理解するためにも、準2級程度の知識は必要です。
ここでは、準2級程度(高校1年生程度)のレベルには達していて、
それ以上を目指していることを前提として説明しますので、ご了承ください。

2級のWritingは近年、同じ形式で出題されています。
与えられたTOPICに対する自分の意見と、その理由を2つ、80語~100語で書くよう求められます。

英検2級は、Reading、Writing、Listening、Speakingの4技能それぞれ満点が650スコアで、
合格基準は合計1980スコア以上です。
1次試験の合格基準は3技能合計1520スコアで、
これをクリアすると2次試験のSpeakingに進め、
最終的な合格基準が4技能合計1980スコア以上です。

英検は4技能にスコアを均等配分しています。
1次試験の3技能のうち、ReadingやListeningの力は、地道な知識の習得によって身につくため、
短期間でスコアを劇的に変化させることは難しい一方、
Writingは80語~100語の出来次第で、スコアを大きく伸ばすことができるので、
短期間で合格基準に近づける可能性があります。

採点基準を把握して、少しでもスコアを伸ばすために練習をしましょう。

まず日本語で、内容と構成を考える

以下は英検の個人成績表に示された、採点基準の詳細です。

内容:課題に求められている内容がふくまれているか
構成:英文の構成や流れがわかりやすく論理的か
語彙:課題に相応しい語彙を正しく使えているか
文法:文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか

ここで着目すべきは、まず内容と構成です。
この2つは、英語でどう書くか、以前の問題です。
与えられたTOPICに対応した意見を述べること、それを支える理由が論理的であること、
まずこの2つを確実にクリアしましょう。
この2つが揃っていなければ、どんなに難しい単語を使えていようが、
様々な構文が使えていようが、減点だらけの答案となってしまいます。

そのために、まず、日本語で論理的な文章を書く練習をしてみましょう。

吾子先生

題材は、実際の過去問題(日本英語検定協会HPに掲載)を使用してみましょう。

必要なのは論理的に考える力です

動画では「自動運転の車の開発が進むと、人々は車の運転をやめると思うか」を題材としました。

1.意見
「やめると思う」
2.理由と補足を2つ
「自動運転の方が安全だから+人間が運転すると事故を起こしがちだから」
「乗車中に他のことができるから+映画を見たり、会話したりできるから」
3.まとめ
「それゆえ、やめると思う

誰が読んでも矛盾がなく、説得力のある意見と言えます。これが論理的に書く、ということです。
様々な題材で、このような意見を述べられるように、1.2.3.の流れで徹底的に練習しましょう。

例えば、
「現金を使う人はますます減ると思うか」「公共施設では入場料をとるべきか」
「地元産の製品を購入する人は増えると思うか」「子供にスポーツをさせるのはよいと思うか」
このような類の問題が過去に出題されていますが、答えることはできるでしょうか。

そもそも考えたこともない題材なので、
日本語であっても理由を揃えて述べることが難しい、
という人もいるのではないですか?
そういった人はこれを機に、様々な問題を通して、自分の視野を広げて、
とっさの質問にも論理的に対応できるようになりましょう。

吾子先生

ちなみに、2次試験のSpeakingでも同様の質問をされる可能性がありますのでいい練習となりますよ。